公園管理・街路樹管理を「後回し」にしないために

2026年5月23日 / お知らせ, ブログ

安全と職員の負担軽減を両立する新しい仕組みを

私が市議になりたての約15年前、市内の市道沿いの街路樹や公園の樹木は、おおむね3年に1回程度、全体的な剪定ができていたと記憶しています。

しかし近年は、人件費の高騰や財源不足などにより、以前のような計画的な維持管理が難しくなっています。

その結果、街路樹の枝が道路や民地に大きく張り出したり、公園の樹木が伸びすぎたり、倒木の危険が心配される場所も出てきています。

これは単なる景観の問題ではありません。

歩行者、自転車、自動車の安全、そして近隣住民の安心に関わる大切な問題です。

現場対応に追われる職員の負担

樹木の管理が行き届かなくなると、市役所には地域の方から多くの相談が寄せられます。

「枝が道路に出ていて危ない」「公園の木が伸びすぎている」「倒れそうな木があり不安だ」

こうした声を受けるたびに、職員が現場を確認し、職員で対応できるのか、土木事務所で対応するのか、業者への外注が必要なのかを判断しなければなりません。

もちろん、市民の声に丁寧に対応することは大切です。

しかし、本来であれば、計画的な維持管理ができていれば、ここまで個別対応に追われる必要は少なくなるはずです。

職員の皆さんには、日々の現場対応だけでなく、将来を見据えた政策や市民サービスの向上にも力を注いでもらいたい。

そのためにも、公園や街路樹の管理を「後手の対応」から「計画的な管理」へ変えていく必要があります。

維持管理費は「無駄」ではなく「予防投資」

財源が厳しい中で、維持管理費は削減の対象になりやすい分野です。

しかし、剪定や点検を後回しにすると、危険箇所が増え、住民からの相談も増え、職員の対応時間も増えていきます。

場合によっては、倒木や事故への緊急対応が必要となり、結果的により大きな費用がかかることもあります。

つまり、維持管理費は単なる支出ではありません。

事故を防ぎ、職員の負担を減らし、市民の安心を守るための「予防投資」です。

解決策としての「ネーミングライツ」

限られた財源の中で、公園や街路樹を適切に管理していくための一つの方法として、私は地域公園への「ネーミングライツ」の導入を検討してもよいのではないかと考えています。

正式名称を変更する場合、条例改正などの手続きが必要になる可能性があります。

しかし、正式名称はそのままにし、通称として企業名や団体名や商品名を付ける形であれば、より柔軟に取り組める可能性があります。

豊橋総合動植物公園が「のんほいパーク」という通称で親しまれているように、地域に根差した愛称は、市民に受け入れられる力があります。

地域に愛される企業が、地域の公園を支える。

これは単なる広告ではなく、地域貢献の見える化です。

月4万〜5万円で維持管理の財源をつくる

業者さんのお話では、中型の公園であれば、高木と低木の剪定を合わせて年間40万円程度で対応できるとのことです。

もちろん、公園の規模や樹木の本数によって費用は変わります。

しかし、年間40万円から50万円程度で一定の管理ができるのであれば、月額にすると4万円から5万円ほどです。

地域の公園にネーミングライツ(通称)を導入し、その財源を剪定や樹木管理に充てることができれば、危険箇所の早期発見や定期的な手入れにつながります。

企業にとっても、地域住民が日常的に利用する公園を支えることは、大きな信頼につながります。

「あの会社がこの公園を守ってくれている」

そう感じてもらえることは、下手な広告よりも価値があるのではないでしょうか。

地域・企業・行政で支える公園管理へ

もちろん、導入にあたっては、行政だけで決めるのではなく、地域自治会や近隣住民としっかり相談することが大切です。

どのような企業であれば地域に受け入れられるのか。どのような通称であれば親しまれるのか。集まった財源をどのように使うのか。

こうした点を丁寧に整理すれば、地域、企業、行政の三者にとってメリットのある仕組みになります。

年に1回でも専門業者が樹木を確認し、剪定や点検を行うことができれば、倒木や枝の張り出しといった危険を未然に防ぐことにつながります。更に、行きたい使いたい公園になります。

結果として、住民の安心感が高まり、職員の現場対応の負担も軽減されます。

未来を見据えた維持管理へ

公園や街路樹は、つくったら終わりではありません。

毎年、木は伸びます。枝は広がります。老木は危険になります。

だからこそ、継続的な管理が必要です。

公園管理や街路樹管理は、派手な政策ではないかもしれません。しかし、市民生活に直結する大切な仕事です。

子どもたちが安心して遊べる公園。
高齢者が安全に歩ける歩道。
車や自転車が安心して通行できる道路。
地域の景観が守られたまち。

これらは、日々の地道な維持管理によって支えられています。

財源が厳しい時代だからこそ、「できない」で終わらせるのではなく、地域や企業の力も借りながら、新しい仕組みを考えていく必要があります。

公園や街路樹の維持管理は、市民の安全を守る投資であり、職員の時間を守る投資でもあります。

地域に愛される企業と、地域自治会、そして行政が連携し、身近な公園や街路樹を守っていく。

その一つの方法として、ネーミングライツを活用した維持管理の仕組みを、前向きに検討するタイミングです。

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