校庭の下に雨水をためる?
豊橋の「見えない」豪雨対策
まず、令和8年8月の千葉豪雨により被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
千葉市でも住宅の浸水をはじめ大きな被害が発生し、改めて短時間に降る猛烈な雨の怖さを感じました。
こうしたニュースを見ると、
「もし同じような大雨が豊橋で降ったら大丈夫なのか?」
と気になる方も多いと思います。
そこで今回は、豊橋で以前から進められてきた、少し意外な豪雨対策をご紹介します。

実は学校の校庭にも雨水対策施設があります
豊橋市内の小中学校には、運動場などを活用して大雨の雨水を一時的にためる施設が整備されている学校があります。
正式には「雨水貯留浸透施設」などと呼ばれ、豊橋市では「流域貯留浸透事業」(2010〜2015年度ごろ)として進められてきました。
柳生川流域では、
- 豊小学校
- つつじが丘小学校
- 岩西小学校
- 飯村小学校
- 岩田小学校
- 豊岡中学校
などに整備されています。
ポイントは「時間差をつくる」
ゲリラ豪雨のような短時間の大雨では、大量の雨水が一気に川や水路へ流れ込みます。
そこで学校などで雨水を一時的にためて、少しずつ流すことで、河川へ流れ込むピークをずらします。
つまり、
「雨をなくす」のではなく、「一気に流さない」仕組みです。

こうした施設は、今のゲリラ豪雨対策としても意味のある設備です。
佐原市政で進められた先進的な取り組み
この事業が本格的に進められたのは、佐原光一市長の時代です。
佐原氏は運輸省、現在の国土交通省で長く勤務し、中部地方整備局副局長などを務めたインフラ行政の経験を持つ市長でした。
学校や公園などを利用し、川に到達する前に地域全体で雨水を受け止める。
今でいう「流域治水」につながる考え方を早い段階から豊橋に取り入れたことは、佐原市政の一つの功績です。
過去の良い対策を、これからの備えにつなげる

もちろん、この施設だけですべての豪雨被害を防げるわけではありません。
河川、水路、ため池、ポンプなどを組み合わせ、地域全体で雨水を受け止めることが重要です。
千葉豪雨のような被害を見ると、
「豊橋では何ができていて、これから何を強化すべきなのか」
を改めて確認することも大切です。
普段は見えない学校の地下にも、地域を守るインフラがあります。
過去の良い取り組みはしっかり評価しながら、今の豪雨の激甚化に合わせ、さらに進化させていく必要があります。